2011,11,28, Monday
福岡に戻ってから、最終日のブログを書いています。ボランティアを体験した人がよく書いていますが、南三陸の「日常の風景」と福岡に戻ってきての「自分の暮らし」のギャップに、正直とまどっているところです。さて、前置きはこれぐらいで、本文は次の行から。
最終日は、観光をしてきました。「ボランティアに行って遊んできたのか」と思われるかも知れませんが、日常を取り戻すことが東北を元気づけることだとも思って観光の定番コースをめぐってきました。そこでも多くの地震の爪痕を感じるとともに、感謝の言葉をいただきました。 最後に、このボランティアの中で印象に残った言葉を書いて、このシリーズは完結させたいと思います。ひとつひとつを別個に取り上げると、いろいろ矛盾する言葉もあるのですが、どれもストンと自分の中で受け止めることが出来ました。 「今日、ボランティアをしていただく場所は、多くの方が亡くなった場所です。みなさんの立っている場所で、人が亡くなっています。」 「ボランティアをしているときも笑顔を忘れないで下さい。しんみりした表情で活動をしているのをみると、住民の方々が『辛いことをさせているんだ』と思ってしまうそうです。笑顔でいいんです。」 「ボランティアで、(身近な空き地の)ガラスの破片ひとつを拾っていただくだけで、『復興がすすんでいるんだ』と住民の方が前向きに暮らしていける助けになります。」 「東北の人は、震災があったということ、自分たちのことが忘れられてしまうんじゃないかということが、いちばん怖いんです。ぜひ戻ったら、皆さんが体験したことを多くの人に教えてあげて欲しいと思います。」 「震災前は、寄せ書きとか見ても『こんなの意味があるのかなぁ・・・』と思っていたけど、今は見ると多くの人が見てくれてるんだなぁと嬉しくなりました。」 「これから私たちは、もっともっと元気になっていきます。ぜひ、また今度は遊びに来て、もっと元気になっているところを見に来てください。」 ▼塩釜港では2.7mの堤防を乗り越えて津波が流れ込んだ。再建する防波堤の高さを決めるために設置された表示。 ![]() ▼松島遊覧船に乗船。かもめにエサをやるがなかなか飛んでこない。遊覧船は空いていて、観光案内にくわえて津波被害の話がやはり入る。 ![]() ▼仙台の青葉城にて。時代劇の服装の方は、奥州・仙台おもてなし集団「伊達武将隊」の足軽の田七さん。福岡から来たことに、感謝の言葉をいただきました。 ![]() ▼仙台空港 水色のラインが津波到達時の高さ。ニュースでも報道されたように、当時は多数の避難者が空港に取り残された。 ![]() 今日、最終日の感想は、また別の女子学生にかいてもらいました。疲れて帰ってきたところ、夜遅くまでかかってありがとう。 4日目、最終日の今日は、南三陸町を出発し松島、塩竃をまわって仙台へと向かいました。車で移動中は仙台の高校の先生から、現場と照らし合わせながら震災当時と震災後の様子・状況を聞きました。津波によって沢山あったマツの木が所々にしか残っていないこと、いまは普通に営業しているショッピングモールの付近も震災当時には遺体が何百体もあがったということでした。 松島や伊達政宗の縁の地を訪れましたが、震災後は観光客も減っておりそこで商売している人はとても苦しい状況だそうです。 これらの話を聞いて心が痛みましたが、うかがった話と現場で感じたことをしっかり胸に焼きつけ、震災のことをこれから先ずっと語り継がなければいけないと強く思いました。3・11のあの日、あの時を、わたしたちは将来にわたって忘れてはならないと思います。 移動日も含めて4日間のボランティアを通じ、人との繋がり、人々の思いや底力を感じ、考えるもの見つめ直すものが沢山ありました。そして宮城のまちが大好きになりました。 本当にありがとうございました。心から早期復興を願っています。 |
2011,11,27, Sunday
昨夜は、南三陸町の歌津崎と気仙沼市の階上(はしかみ)の岩井崎の2カ所に、2グループに分かれて宿泊しました。岩井崎は気仙沼市の南方にある半島で、この集落で唯一営業をしている岬の先端の民宿に1グループが宿泊しました。この半島は先端部をのぞいてほとんど津波に襲われた地区で、昨夜宿に向かったときは、一面、家の基礎だけが残った状態で「この先に民宿などあるのだろうか」と不安になりました。また、この岬には県立の水産と工業の課程を持つ高校があり、津波に3階まで襲われています。調べると、地盤が沈下して津波のあとも周囲が水没したままとなり数日間孤立状態になったようです。
▼岩井崎にのぼる朝日 何もなかったかのように穏やかな美しい海 ![]() ▼岩井崎先端部への道路 周囲はすべて流されてしまい何もない ![]() ▼8ヶ月が経とうとしているのに手つかずの高校 大潮時には周囲は水没するようだ ![]() ▼高校の校舎 3階の窓まで打ち破られていた ![]() ▼2日目のボランティアセンターに到着 ビブスをとり名前を記入する ![]() ▼今日は月に1度の福興祭 ボラセンのとなりのため、ここでうにめしやホタテ飯などの弁当を調達 ![]() ▼ボランティア出発前の確認 今日も100名以上がボラに参加 ![]() ▼1日のボランティア活動が終わり、宿のすぐ先の歌津崎(泊崎)で沈む太陽を見送る ![]() 今日は、また別の男子学生のリポートです。 ---------------- 今日はボラティア活動2日目で昨日とは違う場所で作業しました。今日の場所では写真やハガキ・CD・紙おむつなど、この場所で生活していたんだと実感できる物がたくさん出てきました。作業を行う中で様々なことを考えさせられました。ここにはどんな人が住んでいたんだろう?津波が襲ってきたときにはどんなことを考えていたんだろう?そのようなことを考えながら、もし自分の家族が被害に遭っていたらと考えると、とても 怖くなりました。 私がこの体験を通して、ここに来て初めて、本当にこの日本で恐ろしい災害が起きたんだということを実感しました。福岡でテレビやラジオを通して様々な情報を見聞きしてきました。そのときは関心を持っていますが、時間が経てば忘れてしまっていました。しかし、実際にこの現場を見て、現地の方の話を聞き、このことは一生忘れられないと思います。私が福岡に帰ってからできることは、私の家族や友人などの少しでも多くの人にこの体験で学んだことを伝えることだと思います。そしてこの体験で学んだことをしっかりと心に刻み、消防士として多くの人の命を救えるように厳しい訓練を積みたいと思います。 |
2011,11,26, Saturday
女子学生たちが、今日、見つけたもの。 台座からとれた金属製の仏像。子供さんのものらしい小銭のいっぱい詰まった巾着袋。レンズのなくなっためがね。名前も読み取れない預金通帳。ぐちゃぐちゃになった胸につける社員証。そのうち、仏像と巾着袋が回収対象となり、ボランティアセンターへ持ち帰られました。
男子学生たちは、泥のかき出しや側溝のふたなのなどの重量物の撤去に従事。泥まみれの異臭漂う姿が、本日の活動の成果を示していました。 南三陸町で私たちが感じたことを写真で紹介します。 ▼南三陸ボランティアセンター前にて 今からマッチングを受けて現場が決まります。 ![]() ▼南三陸町役場 ボラセンの周囲には、仮設の町役場や病院が並んでいます。体育館では町職員の合同慰霊祭が行われていました。震災から8ヶ月たった今、慰霊祭が行われていることに、茫然とさせられました。 ![]() ▼志津川の中心集落 私たちの担当地域は志津川駅の真ん前でした。多数の方がなくなった場所のため、活動中の撮影は遠慮して欲しいとのことでした。解散後、遠景を撮影しました。 ![]() ▼志津川小学校へのぼる階段 右から左に津波が襲いました。柵が傾いた範囲が津波の高さを示しています。 ![]() ▼高潮に沈む町並み 地盤沈下のため、満潮時の海辺は浸水する箇所が多数見られます。 ![]() ▼宿に向かう途中の小集落 すべてがなくなってしまった集落が入江ごとに点在しています。外来の者には、まるではじめから何もなかったかのように・・・。そのような景色に「慣れてしまいそう」な自分たちに不安を感じます。 ![]() 今日は、男子学生の「レポート」です。 11月26日。今日から実際にボランティア活動を開始しました。 今日は南三陸町の中心集落である志津川駅前で、がれき除去に従事しました。 大きいがれきはすでに重機で撤去されていたのですが、そのあとの細かいがれきの除去をしました。けっこう大きいがれきが埋まったり、家の基礎のところにヘドロが溜まっていたり、まだまだ全然きれいになっていなく、まだ船がそこらに転がっていたり、マンションの上に車があったり、まだまだ震災が起こった当時とあまり変わらない印象を受けました。 一日のボランティアが終わったあと、ボランティアリーダーのかたが「今は関心がうすくなってきたのか、ボランティアの数も減ってきている」と言われていました。 今日一日ボランティアをして、被災地ではまだまだ人手が足りてない、できれば一人でも多くの人にボランティアに参加してほしいと感じました。また、それができない人も、震災のことを忘ない、義援金など離れていてもできる支援をしていって欲しいと思います。私も福岡に帰ってからもできる限りの支援をしたいと、今日のボランティアを通して感じました。 |
2011,11,25, Friday
福岡校も今日から3泊4日で東北の南三陸町にボランティアに出かけています。
写真は、地元の高校の先生に案内していただいた、閖上(ゆりあげ)にあるヨットハーバーのクラブハウスです。案内していただいた先生はヨット部の顧問で、地震の2日前にはここで練習をしていたそうです。もしその日であれば、今、こうしているかどうかわからないという話でした。中をのぞくとトイレの戸はへし曲がり、一番端にあったロッカーは波に押されて狭い通路の一番奥に押し込められたように流されていました。 ![]() ![]() ![]() 以下、公ゼミの女子学生の今日の感想です。 --------------------------------------- 今日は移動日だったが色々考えさせられた日となった。仙台駅に降り立った時、震災当時の天井が落ち、駅の機能を失っていた様子を思い出した。今は復旧して人が行き交い何事もなかったようだが複雑な思いがした。そして宿へと向かう途中、津波が襲った町を通った。暗い中だったが家の基礎だけが残された場所や流されてきたであろう漁船を見て元の町はどんな所だったのか考えた。元の町を知らない私ですら衝撃を受けた景色を地元の人はどんな思いでこの景色を目にしたのだろうかと胸が痛んだ。夕飯の時、壁貼られた写真が目に入る。瓦礫の山をバックに写る人そして“ため息をつくのをやめた日”と書いてあるのを見て、それでも立ち直る為に前へ進もうとした人達の強さは心打たれた。その人達にどれだけの力になれるか、明日から私が出来る限りの力を持ってボランティアに取り組もうと思う。 |
2011,11,23, Wednesday
はい、恒例の秋の遠足ですね。場所は、博多湾に浮かぶ「能古島アイランドパーク」
▼下記のような花が咲きほこるガーデンでですね(イメージ写真)、・・・・ ![]() ▼下記のように、肉を食べまくろうと(イメージ写真)・・・・ ![]() ・・・まあ、こういうわけです。 THK!! (イメージ写真協力 能古島アイランドパーク公式サイト+T君) ----------------------------- では、例年通り写真大会で。 ----------------------------- ▼到着するとさっそくBBQ場を目指します。 ![]() ▼秋も終わりだけど、花が咲き誇る園内。(男ですいません ![]() ![]() ▼到着するとさっそくBBQの準備です。 ![]() ▼バイトの経験も活かした皿3枚持ち。 ![]() ▼さあ、イメージ通りのBBQ開始! (全グループ載せられなくてゴメン) ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ▼食べ終わると思い思いにくつろぐ。(別テイクの奴を、来年度の講習用写真にたぶん採用予定!) ![]() ▼エネルギーが有り余っている軍団はスポーツ ![]() ▼ヤギたちの中で、風景に同化している学生。手前の柱とそっくり。 ![]() ▼帰りの船を待つ渡船場。BBQで残ったおにぎりを食べ出す。 ![]() ▼さあ能古島を後にします。「センセ~、コスモスどこに咲いてたんですか?」「あぁ、あれは10月までだ。ほら、あのフェリーの土手っ腹に描いてあるのでガマンして」 ![]() |
2011,11,20, Sunday
講習を受けた高校生たちからも合格の知らせが届いています。
メールでもらった合格報告を、ひとつご紹介しておきましょう。ブログへの転載もこころよくOKしてくれました。 ------------------- こんにちは! 連絡が遅くなりましたが、皇宮護衛官合格でした。先日内定の電話も頂きました。 内定の条件だったので、県警は残念ながら辞退しました。 数々のご指導ありがとうございました! 夏休み等の講習受けてなかったら現役での合格はなかったと思います! 4月から精一杯頑張っていきます。 ------------------- ぜひ、がんばらずにがんばって下さいね! 警察学校・消防学校・税務大学校などの「研修所に最初入っちゃう系」は最初の1ヶ月が特に厳しくなっています。「ガッン」ってやられて、「え゛~ッ」って思うこともあると思うけど、そこを踏ん張って乗り切って下さいね。 |
2011,11,19, Saturday
さてうちの教員は卒業生の結婚式によばれることがよくあるのですが、先日ブログに書いたように、なくらは結婚式スピーチデビューを無事果たしました。
「スピーチの順番は、2番目か、3番目ですから~」 といわれて快く引き受けていたら、前日、彼女から電話がかかってきて、 「センセ、スピーチの時間をお知らせしておいた方が良いかと思って、確認の電話をしました~。え~、披露宴がですね、17時から始まって・・・、センセのスピーチは17時5分頃で、それが終わってから乾杯で・・・」 「おい、2番目か3番目って言ってなかったか?」 「はい、新郎の上司の消防長さん(お相手は消防士)が1番で、なくらセンセは2番目・・・」 「あのなぁ、そういうのは新婦側の1番目って言うんだぞう・・・」 「ははっは、そうですか、まあよろしくお願いします」 急遽、一晩かけて、チャラケタ内容から必死でしっかりした内容に書き換えて(実際はスピーチ内容はほとんど変わってないという気もしたが)、スピーチに臨みました。 ・・・ところで、なんとか無事終わらせて席に戻ると、ながぬま校長センセが 「どうも、あの消防長さん、高校の同級生のような気がする・・・」 話しかけてみると、まさにビンゴで、ン十年ぶりの再会。 「消防本部の消防長さん」+「公務員ゼミナールの校長さん」で、大いに盛り上がってました。いま消防職員は団塊の世代の退職で、若い職員が毎年どんどん入っているとか。結婚ラッシュで本年度中に3組が挙式の予定だという話で、「ご祝儀がたいへんだろうなぁ」と思った私は貧乏性? 若い消防士のみなさんが総勢20名近く登場する寸劇もかなり盛り上がり、楽しい結婚披露宴でした。 最後になったけど、お二人ともお幸せに。 |
2011,11,12, Saturday
さて国家公務員のトップバッター、国家III種の最終合格発表が出ました。
本校の国家III種の一次合格者は27名で、学生数が100名ちょっとの学校ですのでほぼ1/4の学生が国家III種に合格するんですが、そのうち1名が棄権して26名が二次試験に挑戦しておりました。 結果は、最終合格は22名! 二次受験者を分母にとった国家III種の最終合格率は85%となり、かなり高い結果をあげることが出来ました。 参考までに国家III種の一次合格数が全区分・全地域合計で2546名、最終合格数が同じく1579名で、一次合格者を分母にとった最終合格率が62%(※)となってますから、二次棄権者が若干いるとしてもまずまずの成績と言えるのではないでしょうか。 関東地区で合格した学生たちは、さっそく東京に飛んで、「外務省に行ってきました!」「東京高検で内定とりました!」と次々報告をあげてきています。内定とりはほぼこの1週間で決まります。ガンバって希望する職場をゲットしてきて! ※正確な比較をするためには二次受験者数をとるべきですが、まだ二次受験者数のデータを入手していないので、概算計算と考えて下さい。 |
2011,11,05, Saturday
さて、一連の国家公務員試験改変の流れの中、唯一、新試験制度が未発表だった防衛省から、来年度からの試験体制が発表になりました。で、表題の通り、来年度から防衛省単独の試験はなくなり、国家一般に統合されて実施ということになるそうです。つまり、今年の試験で言えば国家III種行政区分のようになるってわけですね。来年度からは国家一般職に合格した後の採用先として、検察庁や税関などに加えて防衛省も選べるスタイルになるわけです。
現行の防衛省III種は全国1区分で実施していますが、来年からは、ですから地区別採用になると言うことですね。また、来年度の国家一般の採用数は、今の国家III種行政・技術系よりも増えるのでちょっぴり難易度が下がると言うことになりますか。しかし、防衛省は全国採用だったため最終合格後の勤務希望地と採用先にミスマッチが多く、そのため採用予定数よりも大幅に合格させるという特徴がありました。来年からはそれがなくなるわけで、防衛省自体としては難易度が上がることになりそうです。 また、従来は防衛省は、県・政令指定都市と同一日に一次試験を実施していましたので、県職と防衛省の二手に受験生が別れていたのが、防衛省の試験がなくなるということで県・政令指定都市の受験者数が増えることになります。(実際の採用にも影響されますが)、理論上は来年度の県・政令指定都市は今年より難易度が高くなると予想されます。 |
2011,11,02, Wednesday
さて、今日は、福岡市内にある講倫館高校によばれ、行ってまいりました。
いろんな高校から、公務員のガイダンスによばれて出かけているのですが、今回は、初体験。「すべての公務員学校を呼んで、高校生の前で自校の講習をプレゼンテーション」という企画です。で、福岡市内にある初級を対象とする、麻生公務員専門学校、大原公務員医療専門学校、公務員ビジネス専門学校、東京アカデミー(※専門学校ではない)と、うち公ゼミ、豪華(?)5本建てです。これだけの学校が一堂に集まったのを見たことは、私もないなぁ~。 高校生を前に説明をするんですが、いろんな学校のスタンスの違いがよく分かって、面白かったです。いや、自分の学校のことを客観的に見る機会ってないもんですが、他校の説明を聞いていると、「あ~、そういうふうにとらえているのかぁ」って公ゼミの立ち位置ってのがよく分かりました。高校生の皆さんも、各校の違いがつかめてよかったんじゃないかと思います。 ちなみに、なくらはいつも通り、「講習を受けただけで安心してはだめだよ。高校の授業だって受けただけでは『成績1番』にはならないでしょ。毎日、ちゃんと自分で勉強する時間をとらないと、成績は伸びていきません。今日から毎日、公務員試験に向けて勉強することが大切」といった話をして、冬休み講習を紹介してきました。 |