2012,02,28, Tuesday
人事院の説明会が各県で開催されています。
公ゼミでもいくつかの質問をさせていただいて、回答いただきましたのでこちらの方でご紹介しておきましょう。 従前の「判断推理」「数的推理」と、新たに設けられる「課題処理」「数的処理」の違いは何か。 『それぞれ相当する内容である』 (公ゼミ註 実は、昨年も聞いたんだけど、今年も念のため確認してみました。同じならばなんで名前を変えたりするんだろう・・・、混乱をまねくだけですよね・・・。) 40題の出題内訳として、大科目ごとの出題数は例示されているが、小科目毎の出題数はどのようになるのか。 『たとえば、文章理解7題中の「現代文・古文・英文」などの個別の題数は公表しない。ただし英語を重視する方向で今回の基礎能力試験はつくられていると聞いている』 補充質問。現行では英語が3題で、文章理解7題の枠でこれ以上増やすとなると、日本語より英語の出題が多くなってしまうが? 『個別の題数については、お答えできない』 (公ゼミ註:たぶん国家一般(高卒)では、現行の3題のままでしょう。比重を増やすというのは、45題中3題から、40題中3題というようなことではないかなぁ) 専門試験の技術区分では、共通必須問題となる、数学・物理・情報が20題となって従来の10題より出題数が2倍に増えた。大幅な変更であり、高校現場の対応を考えると、個別の出題数を教えてほしい。 『先の回答と同じく、公表できない』 国家一般職と税務職の一次試験日は、同一日程となっている。過去、国家Ⅲ種においては午前・午後で試験を分けることがあった。両方に出願してたとえば午前に国家一般を受験し、午後に税務職を受験するということは可能になるのか。 『2つの試験は、同じ時間帯に実施するので両方受験することはできない』 (公ゼミ註:まさかそんなことはできるわけないとは思ったけど、念のため質問してみました。) インターネット申し込みが基本となるが、同一日の試験(たとえば、海上保安学校と皇宮護衛官・入国警備官、国家一般と税務職)で、両方に願書をだすことはシステム上、可能なのか。 『システム上、制限はない。可能である』 二次試験で実施される性格検査について 「参考として性格検査を実施」とあるが、参考の意味は何か。 『直接合否の判断に使用するわけではなく、性格検査を事前に実施して、面接試験時に面接官がその性格検査の結果をみながら質問するという使い方となる』 補充質問。それでは性格検査と面接試験とで、二次試験が2日間行われるということか。午前中に性格検査をして、午後にその結果をみて面接試験をするということは時間的に不可能だと思うが? 『従来実施している大卒対象の試験では、二次試験が2日間あるのでそうやってきた。(従来1日で終わっていた)高卒対象の試験で、どうするのかは回答できない』 (公ゼミ註:技術系区分などで、遠隔地を受験している場合は、二次試験が2日間となると経済的負担が増しますよねぇ・・・。) 土木・電気情報・機械・建築は統合されて「技術」区分にまとめられた。従来の採点結果によれば土木受験者の合格点が高く、新試験制度で合格するのは土木の生徒ばかりになる可能性がある。しかし採用面接時には「電気のわかる人がほしい」というようなミスマッチが生じて、残留者が出る可能性があるのではないか? 『工業高校のカリキュラムを調べたが、土木・電気情報・機械・建築で、履修する内容に大きな違いはなかった。したがってひとまとめにして、問題はないと判断した。各官庁もそういうことで採用すると思う』 (公ゼミ註:とても、土木と機械で履修内容が一緒とは思えないんですが・・・。むしろ、土木は農業土木の方が近いでしょ・・・。なんか問題おそきそうな気がする・・・。) あと、それから本来ならすでに採用予定数が公表されているはずの国家総合(院卒・大卒)、国家一般(大卒)の募集要項について、「政府方針が決まらないので採用数は不明」という昨年同様の答えがあってました。たぶん国家一般(高卒)も同じことになるだろうということで、採用数はそのうち人事院のサイトに出ると思うからネットで見てってことでした。ヤレヤレ・・・。 |
2012,02,24, Friday
早いもので、もう明日は卒業式です・・・。
今年は学生有志がとりくんでくれたスライドショーを開式前に上演するので、観たい学生はちょっと早めに来ましょうね。12分ぐらいのものなので、開式の12分前に来ればよろし。これが終われば、すぐに3月になって入学直前授業。新しい学生たちが公ゼミにやってきます。また名前を覚えなくっちゃ・・・。苦手なんだよね、名前覚えるの・・・。 |
2012,02,18, Saturday
さて数日前のブログで、今年の国家一般職(旧 国家III種)で試験が休止となる区分を書きましたが、よく見直すと、
事務 北海道・沖縄 「来年度から防衛省III種が国家一般に統合されるので、沖縄の国家一般は採用数が増えるよねぇ~」って、年末に公ゼミ内で雑談してたんだけど・・・。今日、沖縄から先生が来られたので、いろいろ来年度の試験の話をしたときに、ハタとそのことを思い出しました。『沖縄地区に勤務する防衛省事務官の採用が「ない」ってことは、ありえないハズですよね~』、って・・・。 ひょっとして、防衛省は「地域別区分になった」ということをやっぱりよく認識していないのか・・・。防衛省事務の採用予定数っていったいどこの地域に計上されるんでしょう? ひょっとして防衛省本省のある関東甲信越でひとまとめ??? う~ん、不可解・・・。 |
2012,02,17, Friday
さてちょっとブログに書くのが遅くなってしまいましたが、新年度の主要試験日程がほとんど判明しました。
毎年、移り気な「東京消防庁」は、「東京都」と同じ日に一次試験日が移動、たぶん、教養試験問題も東京都の事務職と同一になるんでしょう。 昨年までの国家III種の試験日は、いきなり、「国家一般」「税務職」「東京都」「東京特別区」「東京消防庁(消防官)」と色とりどり(?)の試験が実施される日になっちゃいました。 9月9日(日) 国家一般(高)・税 務 職・東京都※東京受験・特別区※東京受験・ 東京消防庁(福岡・長崎・鹿児島受験) 9月16日(日) 市町村職・消 防 官・裁判所一般(高)・警察官(福岡・鹿児島) 9月23日(日) 県職・政令指定市職(福岡市・熊本市・北九州市など)・政令指定市消防官・刑 務 官 9月30日(日) 海上保安官・入国警備官・皇宮護衛官 10月14日(日) 市町村職・消 防 官・警察官(佐賀・長崎・熊本・大分・宮崎) ※初級の市町村・消防は、自治体によって9/16か10/14のいずれかで実施されます。またこれ以外の日程で実施するところもあります。 |
2012,02,16, Thursday
さて、実は今年度の国家III種試験は、近畿・中国地方の水害によって受験できなかった方のために、再試験があってました。再試験は、台風が直撃する沖縄などで数年前にもありました。「そのときの試験問題をくださいよ」と人事院にお願いしたところ却下されたので、ねちっこい公ゼミは「再審査請求」をしてふたたび却下されちゃいました。その理由書が来たのですが、要は「また再試験問題は使うので、公開できないよ」ってことでした。まあ、そういう理由なら仕方ないですね・・・。
いろいろ(試験オタクには)おもしろいしっかりした説明がついてましたので、ここで情報公開しておきましょう。 『・・・本来、採用試験は、同一の問題集を用いるなどの同一条件の下で全国一斉に実施されることを原則としているが、再実施では、本試験と異なる試験問題を用いざるを得ず、本試験と再実施を同じレベルとすることが、本試験と再実施の受験者間の公平性を確保する上で不可欠となる。 本試験と再実施のように異なる試験問題を用いた二つの試験を同じレベルにする方法として、(i)本試験に合わせてあらかじめ作成した問題を出題し、得点差があった場合に調整を行う方法と、(ii)過去に出題して合格者の識別について実績のある問題の中から本試験と同質の問題を出題する方法の二つがある。なお、大学入試センター試験と法科大学院適性試験では、それぞれ異なる問題集により毎年2回(大学入試センター試験では、本試験と追試験)の試験が行われているが、それらを同じレベルにする方法として(i)の方法が用いられている。 平成16年度(公ゼミ註:沖縄地区での台風襲来による)再試験においては、それまでに作成していた予備問題を使用して(i)の方法を採り、平均点に差がある試験について、受験者層の同一性を前提として二つの問題集の難易度の違いによる得点差を調節する統計的な方法(等パーセンタイル法)を適用した。元々この方法は、大学入試センター試験の選択科目間の得点調整のように数千人以上の大規模試験で開発されたものであり、受験者が多くない当該再実施のような場合に適用することが想定されていたものではないが、人事院としては、試験の公正な実施という観点から、得点差を調整する必要があると判断し、調整を行った経緯がある。 平成18年度の経験者採用システムに加え平成19年度には中途採用者選考試験が実施されるようになり、再実施に備えて、すべての採用試験について本試験の試験問題とは別に適切な予備の問題集を継続してあらかじめ準備しておくことは、試験問題作成のマンパワーなどに限りがある中では、実務上相当難しい状態になった。また、そもそも、統計的な得点差異の調整方法(公ゼミ註:等パーセタイル法)については、平成23年度のように受験者数が100人以下のごく少数の再実施の場合には、その信頼性に問題があると考えられる。・・・(中略)・・・再実施の方法については、(ii)の方法を採ることが適切であると判断し、再実施の試験問題が本試験とできる限り同じレベルになるよう、過去に実績のある試験問題の中から、出題分野別の内容、難易度等を考慮して再実施のための問題集を編集することとしている。 このような編集に当たっては、III種の教養試験の場合、ほとんどの出題分野において出題される試験問題は1、2題であり、本試験に加え他の高卒程度の採用試験とも内容が重複しないことが求められるため、内容や難易度等が適切で利用可能な問題を1題抽出するためには、少なくとも過去数年分の試験問題の検証が必要となる出題分野もある。また、このようにして抽出した問題については、公開されなければ将来的に再利用が可能である。 本年度のように再実施が必要となるような地震や台風などの災害は、いつどこで発生するか予測できるものではなく、また、平成16年度のように連続して発生することも十分に考えられる。そこで、緊急時への対策として再試験がいつどのような規模で行われることになって対応できるようにするために、試験問題のストックが十分あることが重要であり、現在、再実施の問題について再利用に備えてプール化し、持ち帰りを認めず不開示としている。』 追 ところで、某専門学校で、「公ゼミには人事院の説明会で、クレーマーみたいに質問する教員がいる」って言ってたらしいけど、質問するのはクレーマーじゃないよん。・・・で、たぶん、それは、わたくし、なくらのことですよね。公務員専門学校の専任講師として、当然、人一倍いろんなことを知ってるけど、聞かないと私もわからんから・・・。そうやって学生のために知識を蓄えてるんですぅ。 |
2012,02,14, Tuesday
さて、昨日は、公ゼミの専任教員が熊本校に大結集して、拡大教務会議を開催しました。
本年度の授業の総括から始まって、来年度の試験の内容・日程の変更まで3時間に亘って濃密なレポートを受け、活発に議論しました。 内容は・・・ヒミツ、っていいたいところですが、まあ簡単に言えば難しくなってきた合格に向けて、さらにどう体制を充実させるかってことが1本目の柱かな。福岡校・熊本校でそれぞれの本年度の取り組みとその成果、そしてそれを踏まえた来年度方針なんかについて情報交換を行いました。 福岡校のメンバーはそののち熊本駅で有名なタイピーエンなんかを食べてから(ゴメンなさい、車で来てた久保山センセだけは仲間はずれにしてしまいました・・・)、新幹線で雨の中を福岡に戻りました。いやぁ、新幹線、早くなったけど、高くなったなぁ。前は「在来線特急つばめ」で2000円だったのが、新幹線は3500円だからねぇ・・・。 |
2012,02,13, Monday
今年の国家一般職(旧 国家III種)で、試験が休止となる区分が発表されています。
事務 北海道・沖縄 技術 北海道・近畿・中国・沖縄 農業 全国 ということで、逆に言えば、林業・農業土木は実施、技術も九州、四国、東海北陸、関東甲信越、東北で採用があるということになりますね。 ・・・ところで、今年の発表の仕方を見ると、電気情報・土木・機械・建築は「技術」でひとくくりにされてしまっていますので、個別の採用の有無は出ないようですね。問題用紙もひとまとめになりますから、当日に試験会場で「各自」で土木とか電気情報とかを選択して解答させるだけにするつもりなんでしょうか。でも、「土木」を選択して最終合格したけど、「うちは土木じゃなくて機械の人がほしいんだよねぇ~」なんて官庁の採用面接でいわれることになったらどうなるんでしょう?? う~ん・・・。 参考までに「技術」区分の出題を載せておきますが・・・。 100題出題 40題解答 Ⅰ部 20題 数学・物理・情報 Ⅱ部 20題 次の選択A~D(各20題)から一つを選択 選択A 電気・情報系 選択B 機械系 選択C 土木系 選択D 建築系 |
2012,02,10, Friday
さて各高校に人事院九州事務局から、新年度試験の人事院管轄の国家公務員試験説明会の案内が送られています。ところが、大分・宮崎・鹿児島の高校から悲鳴があがってます・・・。
なんと大分・宮崎・鹿児島の設定日は、各県の公立高校入試の日・・・。 「全教員が試験監督につかないといけない日に、説明会をなぜ入れる!」 今年は試験制度が変わるので行かなきゃいけないと思われている先生も多いのですが、高校の予定を全く調べずに「高校対象の説明会」を設定する人事院ってちょっとあんまりでは・・・。 去年も県内の大半の公立高校が卒業式をする日に設定をして、「今日は卒業式なんだけど、仕方ないから途中で抜けてきた・・・」って言われている先生がおられましたし。もう今年はどうしようもないんでしょうけど、人事院も春先にもう1回ぐらい設定した方がいいのでは・・・。原則「インターネットで出願」に変更になるなんて、しらない進路指導の先生はかなりおられますから、周知する機会をちゃんと設けないと国家一般の出願のときに混乱がおきそうな気がするんだけど。 |
2012,02,09, Thursday
さてマスコミを賑わしている大阪市ですが・・・。来年度の採用試験「改革」が発表されました。市長が交代してわずかなのにすごいスピードです。
試験の区分については、「高卒」「大卒」などの表記をやめて、受験年齢がわかりやすい事務行政(18-21)、事務行政(22-25)、事務行政(26-34)という試験区分になりました。また学歴制限がなくなり、事務行政(18-21)であっても短大卒が受験できるようになりました。ちょっと高校生にとっては不利な改革ですね。大阪府と同じ形式となるわけです。 また大胆なのは大卒相当区分で、教養試験廃止、法律・経済などの専門試験廃止で、「民間企業志望の大学生等が受験しやすいよう、エントリーシート方式の試験を導入」するそうです。一方、「事務行政(18-21)」は、「主に高校卒業程度を想定し、これまでの勉学の成果を中心に評価します」としており、これまでどおり。えらそうにいうと、妥当な方向性でしょう。公務員の一次試験の特殊性を強調する人が多いのですが、それは法学部的知識がないと合格できない大卒の事務系試験について言えることで、約2/3が中学・高校で履修する内容で占められる高卒程度の試験では『必ずし』も当てはまらないと考えているので順当なところでしょう。(もちろんのこり1/3の数的推理・判断推理・資料解釈などは対策が必要ですが) 高校の授業内容をベースに試験問題をつくるというのは大切なことです。 それから、全国のセンターからの問題提供を断って独自に作問に移行している大阪府と、共同で問題をつくることになるのではないかなぁ・・・。そうなると、大阪市・大阪府は共通問題になるかも知れませんね。 あと、ついでに。 公務員専門学校的見地からすると、10月にこっそり(?)あっていた学校事務・消防吏員の試験が9月に移動することになったのが少々イタイ。ひととおり試験が終わったあとの実施なので、「未合格者」が挑戦しすやい試験だったのですが・・・。防衛省III種もなくなるし、東京都・東京特別区は国家一般の日に引っ越しちゃうし・・・、来年は事務系の併願戦略をどう組むか、ちょっと頭イタイです。 |