2013,02,26, Tuesday
さて、今年も人事院の国家公務員試験説明会へ参加してきました。冒頭、高校入試や大学入試シーズンと重なっていることへのおわびがありました。昨年度、宮崎県などでは公立高校入試日に説明会を実施して公立高校が参加できずに、大クレームをうけてましたのでその点についてのおわびということでしょうか。(ちなみに今日の大学の部は、国公立大学の入試や採点の期間と重なっているせいか、参加した大学は私立大が1校のみ・・・)
なお、前年のような用意された発表原稿の「高速読み上げ大会」といった感じではなく、しっかりと説明していただけたのでかなり好印象を持ったことを付け足しておきましょう。 さて、以下、項目別にメモおこしをしておきます。 【国家一般受験地特例の拡大】 ・従来、国家一般(事務)、税務職、刑務官などで行われていた受験地特例(関東地区勤務希望でも、九州で受験できる)を、高校の先生方の長年の要望を受け、技術区分にも適用する。 (なくら註:これで国家一般(技術)も、関東地区希望者が東京に行かずに受験できるようになるわけですが、反面、地域外受験が容易になるので合格ラインの均一化がすすむことになるでしょう。つまり、今年から、関東地区だからといって「びっくりするほど」合格点が低くならないことが予想されます。まだ、人事院のサイトでも公表されていませんが、専門高校にはビックニュースですよね!) 【国家一般技術系のミスマッチ】 昨年の懸念が実際に起きたので、質問してみました。 なくら:「昨年度、土木・機械などが、技術としてまとめられたことにより、最終合格したときにミスマッチ(たとえば、土木履修者が、面接に行って、『機械がほしいので』と門前払いを食らう)が起きるのではないかと質問したところ、『各官庁に指示しているのでそんなことはおきないだろう』という回答をいただいたが、実際、今年度そう言われた学生が出ている。善処してほしい。」 人事院:「そういう事例があったかどうかを確認し、今後研究していきたい。始まったばかりの新制度であるので、問題点は本院(人事院の本体)にあげて検討していく」 【海上保安庁関係】 ・海上保安庁が大量採用のために、年度末に、急遽、国家一般職から事務系で採用が入った。今後も定期採用があるかどうかは不明。これに関して、質問 なくら:「むかしの国家III種も含めて、事務系での採用は記憶にないのだが、はじめてのことか?」 人事院:「かなり前になるが、国家III種から採用した事例がある」 なくら:「従来、海上保安官が従事していた事務所系の仕事を、国家一般職採用の事務官でおきかえるということか」 人事院:「業務担当の詳細までは人事院ではわからない、海上保安庁に直接聞いてほしい」 なくら:「海上保安庁の定員要求400名がみとめられたということは、定期退職補充分とは別に、純増で400名増えるのか」 人事院:「定員が増えたからと言ってすぐに全員採用するという単純な関係ではない。職員の養成(海上保安学校のキャパシティ)という問題がある。採用数の発表を待ってほしい」 【採用予定数について】 ・平成26年度国家公務員の削減方針がまだ決まっていないので、採用数は現時点では(数年前までは、大卒程度の試験についてはもう発表されている時期であるが)言えない。閣議決定を受けてからの検討となる。昨年度(平成25年度採用分)は、4月3日の閣議決定から動いた。ただ、前の民主党政権時にくらべて、現実を踏まえた柔軟な対応となっているので、削減幅は抑えられるのではないか。 【名簿残留者について】 ・本年度は、事務、技術とも、採用を希望しながら、内定がもらえていない者(名簿残留者)は出ていない。残留者の数は、人事院九州事務局のサイトに掲載している業務年報[pdfファイル]に、載せている。 【官庁業務合同説明会】 ・まだ決まったわけではないが、大学生対象に行っている『官庁業務合同説明会』を高校生向けにも実施する方向で検討している。(なくら註:官庁訪問をして回る必要がなくなるので、高校生にとっていい知らせですね) 【給与削減について】 ・東日本震災復興のため、平成24年度から2年間、国家公務員の給与を臨時的に4.77%カットすることとなっている。福岡市の国の官庁勤務の場合、大卒18万9420円が18万368円、高卒15万4110円が14万6760円になっている。8000円ないし9000円のカットになっている。公務員を巡る厳しい状況は知っておいてほしい。 【ネット申し込みについて】 ・事前登録だけで願書申し込みをしていなかった方がいた。(なくら註:事前登録と、本申し込みの2段階の作業が必要です) 受験できないこととなるので注意してほしい。 ・ネット申し込みは、スマートフォンは動作対象外となる。(なくら註:スマホでgmailなどのアドレスを使えば、実はできる。最後の最後、受験票の印刷時だけパソコンにデータ転送してプリントアウトすればOKです。) ・受験票はダウンロード期間が決まっているので注意してほしい。その期間を過ぎた場合は、電話での個別対応のうえ、再発行となる。(なくら註:公式にはそのさいの対応は触れられていないが、個別に対応はしてくれるらしい。なお、登録したメールアドレスやIDがわからなくなった場合も、個別対応してくれる。※ただしメールアドレス、ID両方わからなくなったときは、×) |
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