さて、今日はいろいろな高校を回っているのですが、その中で「生徒が福岡県警の教養試験に合格して、警察犬の訓練士になりたいと言っているが・・・。」という相談を受けました。
私も知識があやふやで帰ってから調べなおしてみたんですが、警察犬には直轄犬と嘱託犬という2種類がいるんですね。直轄犬は、文字どおり警察が直接、飼育・訓練している犬で、福岡県警も直営の警察犬訓練所をもっているらしい。ただし調べてみたけれども、それ以上のことは分かりませんでした。少なくとも組織図には書いてありますが、福岡県の例規集にも出てこないし詳細は不明。
一方、委託犬というのは、警察が実施する試験に合格した犬で、必要に応じて出動要請がかかるものです。(ハンドラー「犬に指示する人」もあわせて、出動要請されることになります。) 個人でされている場合や、いわゆる犬のしつけなどを仕事としてされている会社組織的なものがあるようです。「警察犬訓練所」でググって大量に出てくるのは、この民間の養成施設です。
で、嘱託犬が圧倒的に多くて全体の9割を占めており、わりと大きな県警でもすべて嘱託犬というところもあるようです。ググった範囲では、たとえば岡山県警が直轄が4頭(ハンドラー2名=警察官)で委託が29頭(ハンドラー27名=民間の方)、山形県警で直轄2頭・委託20頭、大阪府警で直轄11頭・委託10頭、鹿児島県警で3頭(委託犬は不明)といったところらしいので、九州内各県警はだいたい頭数は1ケタぐらいでそれに従事する警察官も1ケタ程度ということになるんでしょうね。
実際、わたくしの経験上も言えるのは、いままでたくさんの卒業生を送り出してきたけども、いまのところ警察犬のハンドラーになったという話は聞いたことがないので(なったことがある卒業生の方がおられたら、コメント下さいっ!)、かなり警察のなかでも特殊な仕事になるようです。
一方、税関の職員になった卒業生で、麻薬犬のハンドラーになった学生はいるのだけどなぁ。(ちなみに税関に勤めている卒業生の方が圧倒的に少ないので、確率的には税関の方が高い?) ただ、税関のハンドラーになった彼に聞いたところでは、ペットのようにかわいがると使役犬は言うことを聞かなくなるので、「犬がだいすきですうぅぅぅ
」って人は配属しないそうです。もちろん犬が怖い人もダメなので、「犬? 好きでも嫌いでも~」ぐらいのノリの人がいいみたいですね。
わたくしのうちにもある種の使役犬がいたことがあるので、そこらへんはよく分かります。大切に飼うのは大事だけど、溺愛しちゃダメなんですよね。
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| 10:53 PM |
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