2009,03,22, Sunday
シリーズ最終回。2012年からの新「国家公務員試験」の試験内容について説明します。
現在の国家III種を継承する「一般職B種」の試験構成は、 一次試験 基礎能力試験(多枝選択式) 従来の教養試験と同等と思われる 適性試験[事務系] 行政事務に課されている従来の適性試験と同等と思われる 専門試験[技術系](多枝選択式) 電気情報・土木などに課されている従来の専門試験と同等と思われる 二次試験 作文試験[事務系] 行政事務に課されている従来の作文試験と同等と思われる 専門試験[技術系](記述式) 新登場! 人物試験 なお面接試験の他に、性格検査を実施すると明記してある。 以上、電気情報、土木など技術系職種に、あらたに記述式(マークシート式ではない)の試験が課されることになったのが大きな変更点。 また、総合職試験の基礎能力試験について、「判断力・柔軟性等の検証に重点を置き、知能分野(文章理解、数的推理、判断推理)のウエイトを高め、たとえば2/3程度ととする」という記述がある。この手の方針は、従来も国家I種についてのみ書かれることが多くじわ~とそれより下位の試験に取り入れられる傾向が見受けられたことから、「一般職B種」試験にも準用される可能性が高い。よって全体の出題数の変更や、地歴・理科系の出題削減がすすめられる可能性がある。(現在は、I種・II種・III種試験での知能分野のウェートはいずれも55%前後) また面接の助けとするために、性格検査を実施することも明記してありますが、「未成年者の受験が主体となる一般職B種については、性格検査の技法についてはさらに研究・開発するものとする」と書いてあるので、地方公務員試験で一般的に行われているクレペリン検査やYG検査とは異なる独自のものがつくられる可能性が高いようです。 なお、新「税務」試験や、刑務・海上保安などの試験は、「任命権者からの具体的なニーズに基づき、更に検討する」としか書かれておらず、現時点では白紙(実際は現状維持だと思う)の状態です。 |